男性不妊症
●結婚して通常の夫婦生活を行って1年間妊娠しなければ不妊症と定義されます。
●日本では結婚したカップルの約6組に1組が不妊症と言われています。
●不妊症と言うと女性の病気というイメージがまだ根強いですが、現在では不妊症の原因の半数近くには男性側に要因があると考えられています。
不妊治療は、男性から始めるのが効果的です。
●男性要因の評価に関しては、やはり精液検査が重要になります。
不妊でお悩みの際は、少しでも早くご夫婦共に検査を行い、原因究明をして治療にあたることが、妊娠への早道です。
精液検査って?
通常の精液検査では、精液量、 精子濃度、 運動率、 正常形態率などを調べ、WHOの正常精液の下限基準値と比較しています。1mlの精液の中に存在する精子の数を精子濃度といい、その中で前進運動をしている精子の濃度を前進運動精子濃度と呼び、SMI測定に最も深く関与しています。
SMI | 前進運動精子濃度 (*10⁶/ml) |
精子濃度 (10⁶/ml) |
前進運動率 | |
---|---|---|---|---|
下限基準値 | 80 | 4.8 | 15 | 32% |
*WHO5TH
「SMI(Sperm Motility Index)精子運動性指数」とは?
SMIは、 MES社が30年以上前に設けた基準で、運動精子濃度と精子平均速度を組み合わせて数値化したものであり、精子の状態が良好であるほど高い値が示されます。一般的にはSMI 80(以上で良好)を基準値として定め、受精方法を決める重要なファクターの一つとして海外及び国内でも広く認知されております。
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※WHOの調査では、精子の運動性、濃度、体調などのストレス等により大きく変わることがわかっています。
1回目の検査で虚弱に分類されてしまった場合でも、喫煙、飲酒、睡眠不足、ストレスなどを減らして再検査を受けることで、正常値を得られることがあります。体調管理を心がけて再検査を受けることをお勧めします。
当院での精液検査について
妊娠には、男性と女性の妊娠力が必要です。不妊の約50%は男性側にも原因があるとされています。男性の不妊検査も行うことで、原因の特定がより正確になり、的確な不妊治療に結びつきます。当院では、男性の不妊治療のための検査として最もポピュラーな方法である「精液検査」を実施しています。
妊活中でなくても、ご自分の精液で将来子供ができるのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな場合も、お気軽に精液検査を受けてみてください。
●検査は完全予約制とし、当院再診の方のみといたします。
●検査前の注意事項や採取容器のお渡しや検査の準備もありますので、初診時に同時検査は不可能となります。ご了承ください。
●初診時に検査前準備や注意事項をご説明し、次回の精液検査の予約をします。
●3~4日間程度禁欲していただき、ご自宅で射精した精液を全量採取して30-60分以内にご持参ください。なお、当院には採精室はありませんので、ご了承ください。
●精液検査は変動が大きいため、たとえ良くない結果でも、1回だけの検査だけで判断せず、通常複数回行って判断します。
検査内容
精液検査では精液の量や精子濃度、運動率、精子の形態などを調べます。
(WHO基準値:自然妊娠が期待できる基準値です)
精液の量 (1.4ml以上) |
一回の射精での精液全量を調べ、多すぎたり、少なすぎたりしないか検査します。 |
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精子の濃度 (1600万/ml以上) |
精液の中にどのくらいの数の精子が含まれているかを計測します。 |
精子の運動率 (42%以上) |
年齢とともに運動率は低下し、妊娠率が下がる可能性があります。 |
精子の正常形態率 (正常な精子が4%以上) |
精子には正常な形状もあれば奇形も多く含まれています。正常な精子の割合が低いほど妊娠しにくくなります。 |
費用
検査費用 | 1回4,950円(税込) 自費検査です。 |
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